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こだわらないのが唯一のこだわり。

こだわらないのが唯一のこだわり…そんなブログ。

【実録】高齢で自動車の運転が危険になってきた親の運転免許を自主返納させた話

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 どうも、所長です。所長 (@konitak4976) | Twitter

 

ここ数年で大きく問題視されている、高齢者が運転する自動車の事故

 

ハンドル操作を誤って通学途中の小学生の列に突っ込んだり、駐車場でアクセルとブレーキを間違えてお店に突っ込んだりと、悲惨なニュースを目にするたびにやるせない気持ちになってしまいますよね。

 

個人的には「車の免許を取得するには18歳以上っていう規定があるのに、取得後は何歳まででも保有できるってどうなの?」なんて思っちゃいます。だってどう考えても、高齢になって若かりし頃と同じように的確な運転ができるとは思えませんもんね。

 

で、私の父親もそんな危険運転を続ける高齢者の一人でした。

家族がいくら止めても「自分は大丈夫」とばかりに車の運転を続け、いつ事故を起こすかも分からず冷や冷やする日々を過ごしていたんです。

 

そんな父親が最終的に運転免許を返納して、危険運転を止めてくれるに至ったお話をしましょう。

 

 

【目次】

 

 

 

 

 

父親危険運転

私の父親は現在76歳。

運転免許を返納したのは2年前の74歳の時でした。

 

福井の片田舎で暮らすおじいさんで、仕事を定年してからはあまり外へ出ることもなく、家でテレビを見たり本を読んだりする毎日を送っています。

たまの気分転換は散歩。車を運転して10分足らずの海辺に行き、砂浜をウロウロ散歩するのが楽しみだったようです。

 

ここまでを聞くと隠居生活をしている普通のおじいさんのように見えますが、実は父親アルコール中毒だったんです…。

 

元々毎日のように晩酌をしていた父親でしたが、定年以降はやることがないので晩酌の時間も18時から17時、17時から16時と次第に早い時間帯から飲み始めるようになっていきました。一番酷い時には昼食の時間からビールを呷る始末…

 

そして早い時間帯にお酒を飲むため、飲んだ後に昼寝をしてしまいます。すると昼寝をした分だけ夜に眠れなくなるらしく、夜中でも寝酒と称してまた酒を呷る。次第に『飲んで2~3時間寝る、また飲んで2~3時間寝る』を繰り返し、朝晩の区別がつかない生活になっていきました。

 

そんな父親は1日中顔が赤くアルコール臭い状態。当然ながらそんな状態で車を運転して良い訳がないのですが、泥酔という程ではなく、本人も「寝ているから大丈夫(2~3時間寝てアルコールが抜けている)」と言い、車を運転していつもの浜辺の散歩に向かうのです。

 

結果的に免許を返納するまで事故を起こさなかったのが幸いですが、何度止めても言うことを聞かなかったときは家族みんなが冷や冷やしていました…。

 

 

高齢者が運転免許を返納しない理由

私の父親のケースはかなり特殊かも知れませんが、多くの若い世代の方々も高齢になった自分の親の運転に心配していることでしょう。できれば早く運転免許を返納して、車に乗らない生活をしてほしいと思っている方も多いと思います。

 

しかし当の本人である高齢者の方々は、意外にも自分の運転が危険だと思っていないんだそうです。

 

 

NHKの番組内の調査によると、高齢になればなるほど「自分の運転に自信がある」と答える人が多く、70代後半の高齢者に至っては半数以上の人が自分の運転技術を過信しているという結果が出ました。

 

普通に考えれば、視力や瞬発力、判断力や動作など、全ての身体能力は年齢を重ねると共に衰えていきますよね。しかし高齢者の方々は、「何十年も車を運転してきているんだから、自分たちの熟練した運転の方が若者の運転より安全だ」と思っているんです。

 

こうした自信を持った高齢者には何を言っても聞く耳を持たないでしょう。実際、私の父親もそうでした。しかし、だからと言って事故を起こすまで放置しておく訳にはいきませんよね…

 

 

 

 

 

運転免許を返納させるには

前述の通り、高齢者に運転免許を返納させるには、ただ「運転が危ないから免許を返納して」と言っても無駄です。免許を返納させるには、返納することの意義を本人に感じてもらわなければいけないと思います。では、どうやってその意義を感じてもらえば良いでしょうか?私は以下の2つの方法があると考えています。

 

①:運転を続けることのデメリットを明示する

まずは高齢者本人に、「あなたの運転は危険ですよ」と言うことをしっかり理解してもらう必要があります。このまま危険な運転を続けることで、事故を起こして自分がケガをしたり、また他人を事故に巻き込んでしまう可能性があることをしっかり伝えることが重要でしょう。

しかし口で言い聞かせたところで聞く耳を持ってもらえないでしょうから、実際に危険性を体験してもらうことが一番です。

 

 

このNHKの番組では、高齢者の運転に家族が同乗して以下のチェックを行うことで、高齢者本人に運転時の危険を知ってもらうことを勧めています。

 

【運転のチェックポイント】

  1. 行き先・目的地を運転中に忘れる
  2. 中央線・センターラインの不注意
  3. 車庫入れ・枠入れの失敗
  4. 道路標識・信号機の理解
  5. 速度制限・速度の維持
  6. 交通環境への注意力維持
  7. 運転操作(ブレーキ・ギアチェンジなど)
  8. 自動車のメンテナンス(ガソリン・オイルなど)
  9. 他の交通者への注意維持(歩行者・自転車など)
  10. 車間距離の維持

出典:http://www.nhk.or.jp/

 

高齢者の運転に同乗してこうしたチェックを行い、高齢者本人による自己採点と同乗者から見た他者採点の結果を比較し、本人が気が付いていない危険ポイントがあることを知ってもらうことが重要です。

 

また口頭で伝えても分かってもらえない場合は、スマホのカメラやドライブレコーダーなどを使って高齢者の運転映像を録画しておくとで、後から運転の危険ポイントを一緒に映像で見返すなどして理解してもらうようにすると良いでしょう。

 

 ②:運転免許を返納することのメリットを提示する

 今度は逆に、運転免許を返納することのメリットを提示しましょう。

 

高齢者の場合、定年を過ぎているということもあり、毎日車を使わなければならないという人は意外と少なかったりします。買い物などのちょっとした用事は電車やバスで間に合うこともありますし、公共交通機関があまりない田舎でも、タクシーなら自宅まで迎えに来てくれるなどして便利です。

また車を手放すことで維持・メンテナンス費用が必要なくなるため、その分だけ別のことにお金回すことだったできますから一石二鳥ですよね。

 

他にも、運転免許を自主返納した代わりに『運転経歴証明書』というものを発行してもらうことによって、交通機関の利用やお店での商品購入に割引が適用されるなどの特典が受けられる制度もあります。

こうした金銭的メリットや制度を上手く説明することによって、車を自分で運転する以上のメリットを受けられることが分かれば、運転免許返納に少しは理解を示してくれるのではないでしょうか。

 

高齢者運転免許自主返納サポート協議会加盟企業・団体の特典一覧 警視庁

 

 

 

 

 

父親の運転免許を返納させた方法

では実際に私の父親が運転免許を返納するに至った説得の経緯をお話します。

 

1.年間の維持費を算出

車は運転していなくても持っているだけでお金がかかります。ですので、まずは車にかかっている年間の維持費を算出しました。

  • 自動車税(1年毎)
  • 車検(2年毎)
  • 任意保険(1年毎)
  • ガソリン代(走った分)

 

すると最低でも年間で何万円ものお金がかかっていることが分かります。

 

2.今の行動範囲を確認

次に父親の現在の行動範囲を洗い出してみました。

父親が住む家(私の実家)は福井の田舎ながらも割と街中にあり、食料品をはじめとした生活品は全て徒歩圏内で揃いますし、駅やバス乗り場だって徒歩で行けます。

 

そして実際に普段の生活で車を使うシーンを考えてみると、海辺の散歩以外ではすべて徒歩圏内で用事が済んでしまうということが分かりました。

要は父親の車は、海辺の散歩をするためだけの物だったんですね。

 

3.浮いたお金で別の楽しみ

乗らなくていい車を処分することで年間数万円のお金が浮くことが分かりました。

そして、そのお金を大好きな本やお酒の費用などに当てることで、より充実した余生を過ごせるのではないかと説明したところ納得。

最後は意外とすんなり納得してくれたので助かりました(笑)

(お酒の量が更に増えたというデメリットはありましたが…)

 

 

まとめ

私も30歳を過ぎて良く思うのですが、人間って自分の実年齢よりも気持ちだけはずっと若くいるんですよね。だからたまに年齢を聞かれると「オレ、もう36なんだ…?」なんて自分自身で唖然とするときがあるんですよ(笑)

 

これと同じように、何歳になっても実年齢と気持ちって乖離していて、それが歳を追うごとにドンドン広がっていくんだと思うんです。また長く生きてきた分だけの自信と誇りがありますから、「自分の運転技術は間違いない」って思いたくなる気持ちも凄く分かるんですよね。

 

でも実際は…(-_-;)

 

それって他人がいくら説教したところで響かないんですよね。特に高齢になればなるほど若い人間からの説教を聞かなくなります。

 

しっかり納得してもらうには、自分の危険な運転の実態を目の当たりにしてもらい、且つその運転を止めることで開ける新しい世界を明示してあげることが重要ではないでしょうか。

 

ではでは٩( ''ω'' )و