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【就職活動記】何にも調べずに面接行ったらAV制作会社だったって話。

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 どうも、所長です。所長 (@konitak4976) | Twitter

 

昨日から2018年卒業の学生を対象とした、就職活動が解禁になりましたね。

 

近年は企業の業績回復に伴う事業規模拡大傾向や、若者人口の減少などから『売り手市場(就活生有利)』という状況が続いているようです。

 

私が就職活動していた2001年頃なんて就職氷河期のピーク!!

いやぁ~今の学生ってホント羨ましいですわ~

 

 

 

 

 

 

 

って言いながら、実はちゃんとした就職活動していないんですよね、私www

 

高校からずっとバンドでギターやっていて、大学でも音楽三昧の生活をしていたので「オレは絶対にバンドで飯を食っていくんだ~」なんて悠長に思っていたんです。

 

でも京都の大学だったので、その時は単純に「本気でバンドするならやっぱ東京でしょ!!」って思って、就活どころかバンド活動もそっちのけで「どうやって東京に引っ越すか?」なんてことばっかり考えていました。

 

だって大学生だから全然お金ないし、親だってギター1本担いで上京するアホな息子にに援助なんてしないじゃないですか普通?

 

で、考えたのが「東京の会社に就職する」っていう理由で上京して、適当なタイミングで辞めてバンド活動に専念するっていう構想。

 

まぁ~構想っていうか、アホな大学生が考えてた絵空事ですわ…。

今となっては笑い話ですが、お金がない当時のアホな私にはそれしか手段が思いつかなかったんですよね。

 

 

 

で、そうと決まればいよいよ就職活動開始です!!

 

でも音楽活動に明け暮れていた私は、学校が開催する就活セミナーなどに全く参加してこなかったので、どうやって就職活動をすればいいのか全然分かりませんでした。

(いまだにエントリーシートの書き方も知りませんw)

 

しかも就活を始めようとした時期が、卒業を間近に控えた1月。

 

当然ながら同期の連中は内定をもらっているヤツばかりでしたし、主要な会社説明会や入社試験なんてとっくに終わっている時期ですよ。

なんなら来年のエントリーが始まってしまいそうなくらい。

 

就活セミナーに参加していなくてもそれくらいは何となく雰囲気で分かったので、普通の新卒採用試験的なのは諦めて転職サイトなどを漁り始めました。

 

でもミュージシャンになることだけを目標にずっと音楽をやってきたので、他に「やりたい仕事」っていうのが全然思い浮かばなかったんですよね。

 

ちゃんと探せば音楽業界に関わる仕事なんかもあったんでしょうが、当時は今ほどネットも普及していない時代ですし、私の検索リテラシーもほぼゼロ。

 

で要約見つけたのが、芸能関係の映像制作をやっているという会社。

 

音楽業界ではありませんが、「芸能関係」っていう響きにそそられて、「そこから音楽業界に転身できるかも」なんて浅はかな考えでしたね。

 

映像制作の技術や知識なんて全く持ち合わせていませんが、『未経験歓迎』って書いてあったので「あっ・・・これなら俺でもイケる!!」ってな感じですから、もうアルバイト募集感覚ですよねw

 

そして、その会社の情報など一切調べることなく応募してみるとすぐさま返信が。

「来週、東京まで面接に来るように」とのこと。

 

そして私は東京は西新宿まで向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

中学生の修学旅行以来の東京。

しかも修学旅行と違って今回は一人ぼっち。

 

今と違ってスマホもない時代ですから、電車の乗り方も分からず右往左往しながら、なんとか目的の西新宿にある面接会場のビルに到着しました。

 

フロアを何階か上り目的の会社を発見。

 

受付っぽいところで面接に来たことを伝えると、「担当者を呼んでくる」と言って入り口で数分間待たされることになりました。

 

待っている間にキョロキョロ周りを見渡していると・・・

 

私:「あれ?なんか見たことあるなぁ~アレ」

 

何処となく見覚えのあるロゴが書かれたボードが物陰から顔を出していました。

 

私:「ん?SO・・・」

 

ロゴの一部が隠れて良く見えませんでしたが、『SO』という文字に確かな見覚えを感じたのです。

 

そうこうしているうちに担当者が来ました。

丸坊主でヤクザ風の若いお兄さん。

 

お兄さん:「社長がもうすぐ来ますのであちらでお待ちください。」

 

そのお兄さんに連れられて私は別の部屋に通されることとなったのです。

 

 

 

同じフロアの別の部屋に通された私。

 

その部屋を見て一瞬「えっ…どういうこと?」と理解できませんでした。

 

入って右の壁には黒板、反対の奥の壁際にはロッカー。

中学高校時代を思い出させる机と椅子のセットが4~5台と、教壇のような背の高い机が1台。

 

窓はすべてベージュのカーテンで覆われており、その雰囲気はさながら学校の教室そのものです。

 

 

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その部屋の状況を呑み込めずオロオロしているうちに社長が来ました。

 

さっきの丸坊主のお兄さんのお兄さん、みたいな強面のいかつい大男です。

 

あまりの迫力に座っていた椅子をズズズーッ!!と勢いよく音を鳴らしながら飛び上がるように立ち上がった私。

 

社長:「いいから座って。とりあえず履歴書見せて。」

 

イメージ通りにドスが利いて怖い声…

 

私:「あっ…はっ…はい!コチラです!!」

 

完全にビビりながら震えた手で履歴書を渡す私。

 

社長:「へぇ~出身福井なんだ。で、いまは京都か。」

 

私:「あっ…はい、そうです。」

 

社長の一言一言が脅迫されているように聞こえて怖い…

 

社長:「なんでウチに来ようとしたの?」

 

来た!定番の質問!!

まぁ~これくらいは聞かれるだろうと思って事前に準備しておきましたよ。

 

なんせ『上京するだけ』が目的の就活だから、この会社に入る理由なんて全然ないんですよね。強いて言うなら「芸能関係」っていう言葉が書いてあったから、あわよくば音楽活動の役に立つかなぁ~ぐらいな感覚です。

 

でもそんなことを本当に話してしまっては当然受かるはずもない。

ここは準備してきた理想的な回答を一発・・・

 

私:「あっ…はい…実は…本当はバンドやりたいんですが…とりあえず東京来るための口実で就職しようかと…で、芸能関係って書いてあったのでなんとなく…」

 

言ってしまった…

 

言っちゃいけないことを言ってしまった…

 

 

 

 

 

 

 

中学生以来の大都会東京、東京駅から西新宿に至るまでの人混みと喧騒、新宿のビルにそぐわない教室という異空間、そして目の前に居座るヤクザ風社長。

 

22歳田舎者の私には何から何まで刺激が強すぎて、自分の意図しない言葉、しかし本音の部分が全て漏れてしまった。

 

心が失禁したとでも言うべきか…

 

私:「(ヤバい…殺される…)」

 

そう覚悟した次の瞬間

 

 

 

社長:「君、面白いね(笑)」

 

 

 

何故かウケた。

 

どうやら『この就職を上手いこと使ってやろう』っていう下心丸出しのアホな大学生が、下心ではなくつい本音を漏らしておどおどしている姿が面白かったのでしょう。

 

社長:「まぁ~何を目標にしてもいいけど、しっかり働いてくれるならウチは大丈夫だよ。それに京都から一人で来るんだろ?それくらいの勢いがある奴が欲しいからね。」

 

知識、経験、資格、志望動機、そんなものはこの社長には関係ないみたい。

 

必要なのはただ一つ。

 

『やる気のみ!!』

 

社長:「君さえ良ければいま採用決めてあげるよ。どうする?」

 

その言葉に耳を疑いました。

 

というか状況が呑み込めなさ過ぎて全く考えられないのです。

 

私:「えっ…今ですか…?」

 

私:「(どうするオレ?どうするんだーーー!?)」

 

私は完全に焦りと動揺がみなぎった顔でプルプル震えていたことでしょう。

 

それに追い打ちをかけるかのように、社長はとどめの一言を放ったのです。

 

 

 

社長:「ってか君、ウチがAVの会社だって知ってるよね?」

 

 

 

私:「あっ・・・(知らない…知らない…そんなこと知らなかったぞ…)」

 

そうです、私はこのタイミングでこの会社がAVの制作会社だということを初めて知ったのでした。

 

そして私が受付横で目にした『SO…』の看板は、大手AVメーカー『ソフトオンデマンド(SOD)』のロゴか描かれた看板だったのです。

 

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私:「(そっ…そういうことだったのか!どうりで見覚えあるはずだぜ!!)」

 

 

 

 

 

 

 

いま自分が受けている面接の会社がAV制作会社だという事実を面接のときに知った私は、人生最大のパニックに陥りました。

 

 

ーーーここからはアホな迷走ーーー

 

目の前にはヤクザ風の社長。怖ぇ…

でも、その社長が「君さえ良ければいま採用してあげる」と言っている。

 

仕事は自分も夜な夜なお世話になっているAVの制作。

しかも業界最大手のソフトオンデマンドの作品を制作している会社。

 

毎日AV女優と仕事ができて、毎日AV女優の裸を拝める。

こんな最高な仕事他にないじゃないか!!

 

おっ…待てよ?

AVの制作ってことは、この部屋(教室)…

 

学生モノで使われているスタジオじゃね~かよ~♡

 

ってことは、この椅子にAV女優が座って✕✕✕

この机の上で股を広げて✕✕✕

 

うぉーーー!!

たまんねーーー!!(*'▽')♡

 

 

いや!!待て待て!!

でも好きなことを仕事にしてしまうと、好きなことも嫌いになってしまうことがあるというからなぁ…

 

クソ、マジ悩むぜ!!(;´Д`)

 

ーーーアホな迷走ここまでーーー

 

 

恐らく時間にして数十秒だろう。

妄想の迷走が終わってふと目をあげる同時に社長と目が合った。

 

社長:「で、どうする?」

 

私:「ちょっと考えさせて下さい…」

 

そう言い残し、私は夢の教室を後にしました。

 

 

 

東京を後にした翌日、ちょっと考える間もなくその会社側から連絡が来ました。

 

「不採用」

 

当然ですね。

 

あの状況で採用される方がおかしいですもんwww

 

しかしあれから十数年たち、今では大都会東京の一部になってしまった私。

あの当時の初々しさもなくなってしまい、ある程度のことでは動じない心も身に付けました。

 

そうなると考えてしまうのが「あのとき面接でお願いしますと言えてたら…」ってことなんですよね。

 

もし本当にその場で採用されていたとしたら、当然ながらまた別の人生があったのでしょう。

 

それがどんな人生だったかは当然知る由もありませんが。